April 9, 2023

『蟹工船』という小説を書いた小林多喜二という作家がいます。
この人は戦前、思想・社会運動を取り締まる特高警察に検挙されました。
取り調べといっても実際には、竹刀やムチで打たれたり、
投げられたりする毎日で、
目は腫れ、口は裂け、髪の毛もずぼっと抜けるなどのひどい拷問でした。

多喜二はやがて東京・多摩の刑務所に入れられますが、
北海道の小樽にいる多喜二のお母さんに、
5分間だけ面会が許されることになりました。


字の読めないお母さんは、刑務所からの手紙を読んでくれた人に、
「5分もいらない。1秒でも2秒でもいい。
生きているうちに多喜二に会いたい」
と訴えました。
貧乏のどん底だったので、
近所の人になんとか往復の汽車賃だけを借りて雪が舞う小樽を発ち、
汽車を乗り継いで指定時間の30分前に刑務所に着きました。

看守がその姿を見て、あまりにも寒そうなので火鉢を持ってきました。
するとお母さんは、
「多喜二も火にあたっていないんだから、私もいいです」
と、火鉢をよたよたと抱えて面会室の端に置きました。
今度は別の看守が朝に食い残したうどんを温め直して差し出しました。
お母さんは車中、ほとんど食べていません。それでも、
「多喜二だって食べてないからいいです」
と、これも火鉢のそばに置きました。

時間ぴったりに看守に連れられて面会室に現れた多喜二は、
お母さんを一目見るなりコンクリートの床に頭をつけ、
「お母さん、ごめんなさい!」
と言ったきり、顔が上げられません。
両目から滝のような涙を流してひれ伏してしまいました。

わずか5分の面会時間です。
言葉に詰まったお母さんを見かねた看守が、
「お母さん、しっかりしてください。
あと2分ですよ、何か言ってやってください」
と言いました。
ハッと我に返ったお母さんは、
多喜二に向かって、この言葉だけを残り2分間繰り返したそうです。

「多喜二よ、おまえの書いたものは一つも間違っておらんぞ。
お母ちゃんはね、おまえを信じとるぞよ」

その言葉だけを残し、お母さんは再び小樽に帰りました。

やがて出獄した多喜二は、今度は築地警察署の特高に逮捕され、
拷問によりその日のうちに絶命しました。
太いステッキで全身を殴打され、
体に何か所も釘か何かを打ち込まれ、亡くなったのです。

もはや最期の時、特高がまだステッキを振り上げようとすると、
多喜二が右手を挙げて、しきりと何かを言っているようです。
「言いたいことがあるなら言え」
と特高が水をコップ一杯与えました。
すると、多喜二は肺腑から絞り出すような声で言いました。

「あなた方は寄ってたかって私を地獄へ落とそうとしますが、
私は地獄には落ちません。
なぜなら、どんな大罪を犯しても、
母親に信じてもらった人間は必ず天国に行く
という昔からの言い伝えがあるからです。
母は私の小説は間違っていないと信じてくれました。
母は私の太陽です。
母が私を信じてくれたから、必ず私は天国に行きます」

そう言って、彼はにっこり笑ってこの世を去ったのでした。

お母さんは、字はひらがなぐらいしか読めません。
したがって、多喜二の小説は一行も読んではいないのです。
しかし、自分の産んだ子は間違ったことはしていない。
かあさんはおまえを信じている、と言ってくれました。
そういうお母さんに対し、多喜二は「母はオレの太陽だ」と言ったのです。

ここにおられる女生徒の皆さん、
あなた方はあと十年もすれば愛する人を見つけて結婚なさると思います。
どうかそのとき、その愛した男性に対して
「お父さま」とおっしゃってください。
どうか「尊い人」と言ってあげてください。

男性も女性から尊い人と言われれば、本当に命をかけて、
あなた方の命の安全と幸福のために汗を流して頑張ります。
人間のこの父母である夫婦が尊敬しあい、
いたわりあわなければ、子供が健全に育つはずがありません。

だから、皆さんの世代になったら、
ぜひ日本人の母になってください。
カミ様になってください。
男の生徒さんは、たくましく、
優しい日本人の男になってください。

そして、だれも真似できない太陽を胸に輝かせた
自分というものをしっかり確立してください。
それが、皆さんの永遠の心棒です。

「日本の心」(作家・境野勝悟) 『致知』2000年5月号より (via nakano) 2009-03-05 (via gkojay) (via xxx-irielife-xxx) (via dt20xx) (via f4kinenbi) (via version) (via tiga) (via azumin) (via nemoi) (via dannnao) (via kaisuicentre) (via rosarosa, 29man) 2010-03-26 (via yasaiitame) (via rock-the-baby) (via tsukadakoji)
April 3, 2023
January 8, 2023
January 7, 2023

kenjikatsuki:

“昔、心理学の教授に「ひと鍬(くわ)だけ入れておこうね」ってアドバイスをもらったことがある。この言葉は今でも覚えてて、とりあえず何か形だけでもやりかけてみると、何もしないときよりずっと先に進む見込みがあるよ。記事なら目次や結論だけ適当に書いてみるとか。プログラムなら、これは何するプログラムだよってコメント行だけ書いてみるとか。”

昔、心理学の教授に「ひと鍬(くわ)だけ入れておこうね」ってアドバイス.. (via tatsukii)

(Source: anond.hatelabo.jp, via drhaniwa)

January 1, 2023

ougatakenji:

“スナフキンが知らない誰かの拾った靴を履いて歩いていたとき、何故履くのかをムーミンとスニフに尋ねられて「人の靴を履くと人生変わるかなって」答えた。「で、どうだった?」と聞かれると「歩きにくいだけ」と言って靴を捨てた。”

via: Twitter / @__yoii_to

人の靴はカッコよく見えても
履いてみると歩きにくいだけ

人の靴がカッコよく見えても
それが自分に合うとは限らず

人の靴がカッコよく見えるのは
それがその人の靴だからなのだ

自分の靴で自分の人生を歩もう!
それが一番カッコイイ生き方だ!!

https://bit.ly/3aJBFug
(人の靴は歩きにくい)

(Source: haniwa.blog.fc2.com, via booby4649)

December 31, 2022
ガッツが全米映画俳優協会最優秀外国人俳優賞を受賞したとき
受賞のお礼にと、受賞式の前に本当に貧乏な地区の孤児院とかジムを訪ねて
麻薬の売人を兄貴がやっているとか、母親がアル中だとか言う子供たちに
ボクシングを指導してたんだと。
で、ガッツは受賞式の挨拶の中で彼らのことに触れて
「俺はとんでもなく貧乏なうまれで、本当に 彼らと全く変わらない育ちだった。
ただ一つ違うのは、母が俺を信じてくれたこと。
お前は馬鹿だし、私も貧乏でなにもしてやれない。ただ、お前を信じて やることだけはできる、
っていつも言ってくれていた。
母さんはもう死んでしまったが、母親が子供を信じてくれるという、 母親でなくても
誰かが信じてくれている、それだけで、子供は自分を信じて努力して行けるんだ。
だから、君たちが まけそうになったら、友達や家族を思い出してほしい。
そして友達や家族が負けそうに なっていたら、彼のことを信じて励ましていてほしい。
それだけで、何でも できるようになるんだ。そういうことを彼らに伝えてあげたかった」
当然カタカナで書かれたカンニングペーパーを見ながらの英語の挨拶。
最初は笑い声も起こった会場がだんだん静まり返り、最後は観客全員立ち上がっての
スタンディングオベイションとなった。